養護教諭にとって重視されるのが、コミュニケーション能力だ。
生徒が大人ではなく未成年であるため、その年代に適したコミュニケーション能力が必要になってくる。
生徒の健康状態の把握に加え、精神面をフォローすることも頭に入れておかなければならない。
まず生徒は、それぞれ育った生活環境や性格の違いにより、自分の症状の訴え方にも差が出てくることが多い。
養護教諭は、日頃の生徒の状態をしっかりと把握しておく必要がある。
その上で生徒が異常を訴えてきた場合、その状況を冷静に判断しなければならない。
ここで、重要になるのが、コミュニケーション能力だ。
実際に熱を測ったり、脈の速さや顔色をみたうえで、その生徒の訴えを慎重に判断する。
担任とも連絡をとり、情報を共有することも必要だ。
緊急性があれば、すぐに病院受診をさせることも視野に入れておくべきだろう。
また、養護教諭は生徒にとって、担任以外に悩みや相談ができる存在であることも多い。
特に女生徒の場合、担任が男性教諭であれば、身体のことに加え悩みなど、養護教諭の方が話しやすいのは仕方のないことだ。
しっかりと悩みを打ち明けやすい雰囲気を作り、生徒の精神的な負担を少しでも取り除くことができるように配慮することが重要だ。
日頃よりしっかりコミュニケーションがとれていれば、生徒の微妙な変化にも気づきやすくなるだろう。
養護教諭の目線で何か感じることがあれば、早めに周りの職員にも知らせ、みんなで生徒を見守る姿勢が大事だ。